プロセスエコロジーとプロダクトエコロジー(ハイブリット車をガソリン車以下でつくれ)

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 連日、トヨタ自動車の減益のニュースが飛び交い、パートやアルバイト等の臨時工員の期間更新打ち切り等のニュースも、歳末の世知辛さに余計拍車をかけている。トヨタのおひざもとの市町村の法人税も億単位のお金が減収になるとも報道されている。トヨタ、ホンダ、マツダ、三菱、日産、それぞれにそれぞれの自動車会社の城下町がある。営業不振であれば、その街に入る予定の法人税も大幅に減ることになる。それを当てにして来期の予算を組んでいるところは大変である。

 

 世の中、右肩あがりなどありえるわけがない。毎年毎年、車が増産されることそれ自体がバブルに近いものがある。今の車は、10万キロはしっても、びくともしない。ある程度の整備を繰り返し行っていれば、10年以上は確実に乗れる。外見にしても、10年前の車と今の車も大差がない。そういうデザインかと思えば、10年前の車が今の新車といっても、そういうものかで終わってしまう。違うのは、デザインと電装品等で、基本的なエンジン回りや周動部など、専門的には進歩しているが、一般の人には、その品質の差を差別化できるものをもっていない。つまり、同じものとしか認識できないのである。車も、PCもデジタル家電もあるところまで行き着いたのである。後は、何か、価格しか差別化できないのである。

 

 カローラとプリウスは、ほぼ同じ部品を使っている。ただ、プリウスは、カローラにバッテリーとモーターが搭載されている車とほぼ考えてもいい。もちろん、その分、価格はプリウスの方が高い。大体、一番上位機種のカローラの1.5倍強ぐらいの価格がプリウスと考えても良い。大体、収益計算は、率で決めているので、カローラとプリウスが同じ利益率を確保すれば、プリウスの方がコストは高くならざるを得ない。しかし、カローラとプリウスが同じ価格で販売したなら、利益はプリウスの方が66%減ることになる。しかし、同じ価格で倍売れれば、その方が儲かることになる。車がでることは、それに付随するメンテ費、部品費も増大することになるからである。

 

 もし、プリウスをカローラ以下で販売するという戦略を、エコロジーという大義名分をもって、行えば、生産は増えるはずであるし、工員も今のまま確保できるし、看板方式をとっている自動車会社であれば、下請けの会社も助かり、タクシーや飲食店にもお金がまわるからすべてが助かるはずである。逆に、その人たちに金がまわれば、ほとんどの人がプリウスに乗り換えるはずである。

 

 もはや、価値観が変わるときである。エコロジー、地球温暖化という錦の御旗が幅を利かせることになるはずである。逆に言えば、3000cc以上の排気量の高い、効率の悪い車が乗れなくなる時代がくるはずである。何故、外国の車や国産の最高級車に乗るかは、すべて、見栄である。ステイタスシンボルというプライドと虚栄心である。もし、そこに、世間が逆な価値観をもち、そんな車に乗っている奴は、非国民、反エコロジー人間だと見て、さげすみだしたなら、誰も、そんな高級車にのる人はいなくなるのである。そういう価値観が生まれれば、政治家とタレントは、すぐに、そんな高級車を排除するはずである。

 

 今はハイブリッド車だが、バッテリーとモーターとの組み合わせ、駆動部と脱炭素燃料(クリーン燃料)、いろいろな組み合わせが考えられる。そんなクリーン、エコロジー車を従来の車(カローラクラス)の販売価格よりも安い価格で販売することが、必要なのである。お金をかければ、どんな車でもできる。それでは、芸がないのである。コストダウンとは、性能を維持するか、性能をあげて、価格は大幅に下げる。安かろう悪かろうでは、コストダウンにはならないのである。コストダウンこそ、製造の無駄なコスト(資材と時間のコスト)を大幅にさげることなのである。それこそが、プロセス上でのエコロジーなのである。エコロジーには、二つの側面があるプロダクトエコロジーとプロセスエコロジーである。プロダクトエコロジーでは、コストダウンが図れない。だから、プリウスがカローラよりも高い製造コストになるため、販売価格を下げることができないのである。プロセスエコロジーという視点がないからである。それこそが、コストダウンの本質なのである。看板方式は、物流でのコストダウンである。しかし、車も部品からなりたつ、その電極や電財をつくるプロセスがエコロジーでないため、コストダウンが出来ないのである。天下のトヨタをもってしても、そこには踏み込めないのである。なぜなら、複雑系が支配している世界だからである。その言葉の意味合いさえ理解できない世界なのである。

 

 不景気なのではなく、世界の経済の構造が変わろうとしているのである。急激にしぼむのは当たり前である。それは、従来の商品は不要だ、あきあきした、新たな、ものを作れ、地球温暖化阻止に適したクリーンなものを作れといっているのである。だから、今は過渡期である。就職難ではなく、今は、不要なものを作るところを淘汰し、必要なものが出来るところにシフトしろといっているだけである。マーケットは、必要なところはつぶさないし、必要な下請けにはそれなりの仕事は確保されている。つまり、今まで楽して儲けていた人だけが困るだけである。ある意味、不当な利益を得てきた分、それを吐き出させる自浄作用が働いたまでである。汗をかいて、頭をつかい、コストダウンを考えてきた人には、それなりの仕事が確保されているのである。

 

 

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このページは、中野満が2008年12月10日 14:37に書いたブログ記事です。

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