笑っちゃうぐらい、ただただあきれていると言われた麻生太郎首相、

 久しぶりに、小泉元首相の名言を聞いた。たぶん、今年の流行語にノミネートされると思う。もし、小泉元首相のその言葉が、引き金となり、麻生内閣がつぶれ、終いには自民党がなくなれば、正しく、昔小泉首相がいった、古い自民党をぶち壊す、そのことが実現することになる。確かに、普通の感覚で麻生太郎首相の郵政民営化に関する一連の発言を聞いていれば、おいおいおい、それをいっちゃ、お終いよといいたくなるものばかりだった。私は、民営化には反対だったが、みんなで決めたことだから、賛成したと、よく言ったものである。もちろん、公認が与えられず、刺客を送られ、無所属で立候補し、そして落選した議員もいた。先の衆議院選挙の結果は、小泉元首相の郵政民営化の是非を問う選挙であった。その結果、先の参議院選挙で過半数を確保できない結果であっても、その前の衆議院選挙で2/3以上の議席を得たために、今の麻生太郎総理大臣が生まれたのである。民営化を見直すことは、問題はない。しかし、あるときは、私は民営化を推進する大臣だったといい、あるときは、郵政民営化から外されたという。自分に都合がいいように、ころころ話を変える。これは、確かにいただけないはなしである。「怒るというよりも、笑っちゃうぐらい、ただただあきれている」小泉元首相のその発言は、波紋どころか、おそらく、自民党の根幹を揺るがすことになる。

 

 ある意味、小泉元首相は、ばけものみたいな人だと、自民党議員の人は思っている。常識的にみて、自民党をぶっ壊すと自民党議員としていったのだから、回りの自民党議員の長老は、もろに不快の念をあの当時あらわしたはずである。麻生太郎首相と同じように、小泉構造改革に否定的な見方をしている議員も多くいたであろう。しかし、小泉人気である。誰もが時の権力者に右顧左眄し、長いものには巻かれるふりをしていた。それは、それで正しいのである。小泉元首相に、周りに人は相当気を配っていたはずである。その小泉元首相が、次の選挙には出馬しないとまでいった。小泉構造改革に否定的だった人は、これでやれやれ、厄介者が政界から離れると安堵したはずである。寝ている赤子を起こさなくてもいいものを、麻生太郎首相は、小泉元首相を、公の場で、奇人変人扱いしたのであるから、小泉元首相は、むっとしたはずである。だから、小泉元首相は「私は常識をわきまえている普通の人だ」と反論した。そして、痛烈なのは、定額給付金での話である。『あの時賛成したけど、実はそうではなかった』と言いたくない」と述べ、本当に(衆院の)3分の2を使ってでも成立させなければならない法案だとは思っていないと言い切ったのであるから、麻生首相は、びっくりしたはずである。

 

 ご老公のような小泉元首相の横には、助さん格さんのように、中川秀直元幹事長、武部勤元幹事長が陣取ったのであるから、ある意味、凄みがあった。数日前、町村派の会合で、降格させられた中川秀直元幹事長が、むっとしても、平然を装っていたのは、小泉元首相との会合がセットされていたからだと、納得した。

 

 誰が考えても、これはおかしな構図である。麻生太郎首相を選んだのは、小泉元首相のもと、郵政民営化賛成の議員である。造反した議員も、結局、郵政民営化賛成の踏み絵を踏んで自民党に復党したのである。これは、もう滅茶苦茶である。小泉元首相の発言をうけて、ますます麻生内閣の支持率は下がる。いまだに個人的に高い支持を受けている小泉元首相から、首相の発言に信頼がなければ戦えないと、いわれたのである。つまり、麻生太郎首相に対して、あんたは信頼できないといわれたも同然である。選挙は、ある意味、首相や党首や政党のブランド力、信頼性に掛っている。マニュフェストをきちんとよみ、政治を勉強している人など、それほどいない。重要なのは、不特定多数の人が抱くイメージなのである。投票所へいき、名前をかく、そのとき、民主党の方がいいイメージを与えたら、浮動票の人は、民主党とかく。小泉元総理のイメージが強かったから、あの時、つい自民党とかいた人も多くいた。だから、2/3以上の議席をもてたのである。

 

 東国原知事、橋元知事が、知事として当選したのは、やはり知名度である。今後の知事職としていいイメージを植え続けたからである。やってくれるだろう、この地方をよくしてくれるだろうと、不特定多数の有権者にそんなイメージを与えたからである。それを生んだのが、テレビの力である。いまだにタレント議員が強いのは、イメージ、ブランド戦略が、不特定多数の人には効果的だからである。効果効能を薬事法でうたえない化粧品が、ブランド戦略、イメージ戦略で、突き進むしかないのは、それが効果的だからである。だから、選挙の顔が重要なのである。民主党の小沢代表があまり表に出ないのは、裏方に徹しているからである。表は管氏、鳩山氏に任せたほうがイメージがいいと判断したからである。

 

 確かに、二つの考え方がある。ひとつは、竹中氏がいっているように、構造改革がいまだ途上だから、こういう状態になった。もうひとつは、こういう格差社会を生み出したのは、その構造改革に問題があったからであるというものである。きっと、求める解は、小さな中央政府、大きな地方政府、その地方分権的な単位どおしで、競い合わせて、互いを良くしていく。それが、お互いの主張を織り交ぜて得られる結論だと感じる。

 

 

 

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このページは、中野満が2009年2月13日 18:06に書いたブログ記事です。

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